ミソフォニアの2つの原因【fMRIからわかった結論&当事者の経験談】

[voice icon="https://shoiblog.com/wp-content/uploads/2020/07/pose_syourai_woman.png" name="" type="l"]ミソフォニアの原因って何なんだろう。先天的なもの?それとも後天的なもの?どうすれば改善するのかなぁ。[/voice]

こんな悩みに答えます。

こんにちは、ショーイ(@shoi_ss)です。

ミソフォニア歴20年ほどで、
ミソフォニアに関する記事を書いています。
(⇒ミソフォニア関連の記事一覧

今回は「ミソフォニアの原因」について、現時点でわかっていることと、
僕自身の経験談をもとに解説します。

本記事の内容

  • ミソフォニアの原因として、もっとも有力視されている2つのもの
  • ミソフォニアの原因として他に考えられるもの
  • ミソフォニアの改善方法

ミソフォニアについてはまだまだ解明されていないことも多いので、
一概にコレが原因だとは言えませんが、大体の原因はわかってきているようです。

参考程度にしつつ、知識を知っておくだけでも適切な対処ができるかもしれません。

ミソフォニアの原因として、最も有力視されている2つの原因

イギリスのニューカッスル大学の研究では、fMRIを使用してミソフォニアとそうでない人の脳構造の違いを調査したとのこと。

以下がその研究の一部抜粋の内容です。

ニューカッスル大学医学部の研究チームは、ミソフォニアの患者さん20名とミソフォニアの症状が見られない22名を対象に調査を行いました。被験者に「自然の音(例:雨音)「一般的に不快感を与える音(例:金切声)」「ミソフォニアの患者のトリガーとなる音」の3種類の音を聞いてもらいながら、MRIで脳を撮影。その結果、ミソフォニアの患者さんは、トリガーとなる音を聞いているときに、感情の処理や制御を行う島皮質前部が異常な興奮状態にあることが明らかとなりました。この反応は、「嫌気」ではなく「怒り」を示すもので、自然音や一般的に人が不快に感じる音を聞いている状態では見られませんでした。

上記のように、
ミソフォニアの人の前頭葉や脳の構造が、そうでない人と違っていることが発見されています。

先天的な精神疾患、神経症によるもの

上記のように、ミソフォニアの原因は先天的(生まれつき)な、
「脳の構造の違い」という見識が濃厚です。

脳の構造に違い(疾患)があるので、特定の音(トリガー音)を聞くと、否定的な感情と結びついてしまうのがミソフォニアの原因ということ。

悪く言えば、精神疾患、神経症、発達障害とも言えますね。

もし先天的な精神疾患の部類なら、治療することは難しいです。

ですが、ミソフォニアの人に認知行動療法などを施して回復する人が少なからずいるようなので、
必ずしもミソフォニアの原因は先天的だとも言えません。

後天的な「規範意識」が音と結びついたもの

ミソフォニアの原因が後天的な「規範意識」にあるのではないか、とする説もあります。

規範認識とは、マナーやルールを守ることを重視する考え方のこと。

つまりミソフォニアの症状は「音を立てて食べるのはマナー上良くない」というような規範意識が強すぎるのが原因かもということ。

規範意識が原因かもとされる理由は、ミソフォニアの症状を持っている人には、
強迫神経症的な傾向が多いことや、症状を発症するのが10代前半になってからが多いという理由からです。

こういったことからミソフォニアの原因は先天的なものではなく、
生活していく中で身についてしまった後天的なものとする意見があるんですね。

規範意識が原因なら治療も可能

もしこの規範意識がミソフォニアの原因だとすれば、
認知行動療法などの心理学的な治療法で回復する可能性は十分にあります。

実際にアメリカのミソフォニア治療では、この認知行動療法が用いられていて、回復する人も多いそうです。

先天的な脳障害の場合は治療が難しいですが、後天的な規範意識が原因なら認知行動療法で治療が可能ということですね。

ミソフォニアの原因としてその他に考えられるもの

研究からわかっているミソフォニアの原因は以上ですが、
僕自身が思うミソフォニアの原因について簡単に触れておきます。

精神が不安定な時期の人間関係の悪化

僕自身はミソフォニアの症状が悪化するときは、
ストレスが溜まっていることが多いです。

寝不足だったり、栄養不足だったり、運動不足だったりすると、ストレスがたまり、いつも以上に音に対して感情的になってしまいます。

生活習慣が整っていてストレスが少ない時期だと、
比較的音に対する反応が弱くなっているように感じます。

こういったことからも、直接的な原因ではないにしろミソフォニアの症状を抑制するという意味では、生活習慣の改善はミソフォニア症状の改善につながると強く思っています。

不健康な生活習慣による体調の悪化

上記のことと関連して、
喫煙や飲酒習慣のような不健康な生活習慣はミソフォニアの症状を悪化させる原因だと思います。

僕自身上記のような習慣はありませんが、たまにお酒を飲みすぎたときなどは体調が悪くなるのが原因なのか、ミソフォニアの症状も悪化しているように感じます。

ミソフォニアの症状は生活からくるストレスや、
人間関係からくるストレスに大きく左右されることは間違いないと思っています。

正しい生活習慣をすればミソフォニアが治るとまでは言いませんが、
症状を悪化させる原因のストレスは自分で改善できる部分だと思うので、できるところは改善すべきですね。

まとめ:ミソフォニアの原因をもとに自分でできることをやっていこう

以上、ミソフォニアの原因について、研究でわかっていることと、
僕の経験から感じたことを紹介しました。

最後にまとめます。

研究でわかっているミソフォニアの原因

  • 先天的な脳構造の違いによるもの
  • 後天的な「規範意識」からくるもの

僕自身の経験から言えること

・生活習慣の乱れや人間関係からくるストレスが悪化の原因ではないか

本気でミソフォニアを治したいと思っているなら、心療内科で診断をしてもらいつつ、信頼できる認知行動療法の指導者のもとで治療するのがベストかなと思います。

※ミソフォニアはマイナーな症状なので、テキトーな医者に相談しても、治療は愚か、誤診される可能性もあります。

僕は正直完治は諦めているので、ストレスを極力減らす環境で生活しつつ、どうしてもヤバいときは耳栓やイヤホンで乗り切っています。

自分にあった仕事や環境、人間関係を築けばミソフォニアの人でも快適に暮らすことは可能だと思うので、以下の記事を参考にしつつ適した環境づくりをしてみてください。

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今回は以上です。

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