ミソフォニアに薬は効かないと思ったほうがいい【処方は心療内科】

[voice icon="https://shoiblog.com/wp-content/uploads/2020/08/woman_question.png" name="" type="l"]ミソフォニアに薬って効くのかなぁ。どこで処方してもらえるんだろう。その他の対処法も知りたいなぁ。[/voice]

こんな疑問に答えます。

この記事を書いている僕は、ミソフォニア当事者で、
ミソフォニア関連の記事を書いています(⇒ミソフォニア関連の記事

結論から言うと、
心療内科でミソフォニア(聴覚過敏含め)の診断を受けることができ、薬を処方してもらうこともできます。

ですが、ミソフォニアに投薬が効果的だという報告も論文もなく、
僕自身も投薬によるミソフォニアの治療に関しては懐疑的です。

そこで、ミソフォニアになぜ薬は効果ないのか、
薬以外のミソフォニアへの対処法を解説します。

ミソフォニアに薬(投薬)は効果ない可能性大の理由

ミソフォニアに薬(投薬)は、効果薄いだろうと思われる理由は以下の2つ。

1,ミソフォニアの症状は先天的脳構造の違いによるものだから

ミソフォニアの症状は、生まれつきの脳構造の違い(神経障害、発達障害など)によるものではないかという報告があります。(参照)

つまり脳構造の違いから、音を知覚する神経と、感情を司る領域とが通常と異なった状態で結びついてしまっているのがミソフォニアの症状なのではないか、ということ。

投薬したからと言って脳構造を根本的に変えることはできないので、薬でミソフォニアの症状を改善することは難しいだろうと言われています。

一時的な興奮状態や、激しい感情の抑制には効果もあるかと思います。

ですが、個人的にはそんなことするくらいなら、耳栓やイヤホンで音を遮断するか、その場所からいなくなる方がよっぽどいいと思うので、投薬はおすすめしません。

どうしても環境を変えられない場合などに限り、
心療内科で診断した上で、お薬を処方してもらいましょう。

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2,ミソフォニアの症状は後天的「規範意識」との結びつきによるものだから

ミソフォニアは上記のような先天的な脳構造の違いが原因とされる他に、後天的に「規範意識」が強く形成され、それと関連する音が結びついて起こっているのではないかとする説もあります。

規範意識とは、マナーやルールを守ることを大切にする考え方のこと。

例えば「食事中に音を立てて食べるのは、マナーとして良くない」という思いが強すぎて怒りの感情が湧いているといったことです。

もしこの規範意識が原因なのだとしたら、薬で治すよりも、
認知行動療法などの心理学的なアプローチが最適だとされています。

実際に、アメリカの心療内科ではミソフォニアの治療にグループでやる認知行動療法がメインの治療法として用いられていて、回復する人も多いそうです。

薬は一時的な神経の抑制にしか効果はない

上記の通り、ミソフォニアの症状を治すのに薬は不要です。

そもそも薬というのは、一時で的な神経の鈍化や緩和程度のものなので、どうしてもその環境から抜け出せないときのその場しのぎ程度にしか使えません。

以下では、そんな「薬以外の」ミソフォニアの対処法を紹介します。

ミソフォニアの「薬以外」の対処法

ミソフォニアの「薬以外の」対処法を簡単に紹介します。

なにはともあれ、イヤホン&耳栓は必須

ミソフォニアの症状に悩んでいる人はすでに実践してるかもですが、
「ノイズキャンセリング付きのイヤホン」や「遮音性の高い耳栓」は欠かせませんよね。

もし未だに耳栓を使ったことがない、ノイズキャンセリングのイヤホンやヘッドホンを使ったことがないという方は、今すぐ使ってみることをおすすめします。

だいぶ人生変わると思いますよ。

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心療内科で診断書をもらうと便利

学校や職場だと簡単にはイヤホンや耳栓をつけられないと思いますが、
診断書があれば周りからの理解が得られやすくなります。

「自分にはイヤホンや耳栓が必要だ」ということを周りに理解してもらうためにも、
診断書はもらっておいたほうがいいかなと思います。

認知行動療法

上記で紹介したように、
認知行動療法は現時点では最も効果のあるミソフォニアの治療法として知られています。

認知行動療法とは簡単に言うと、頭で考えていることと、自分がどのように行動をしているかを認識して受け入れつつ、集中すべきことに集中するための心理療法です。

ミソフォニアの場合だったら、嫌いな音を聞いたときに、自分の感情がどのように動いているのか、自分がどのような行動を取っているのかを認識して受け入れつつ、やるべきことに集中するということです。

独りで身につけるのは難易度が高いと思うので、
基本的には精神科や心療内科などでカウンセリングを受けることをおすすめします。

自分でも学べることはたくさんあるので基礎的な部分を知りたいなら、
以下の本がおすすめです。

生活習慣の改善

案外見過ごしてしまいがちなものが、生活習慣の改善です。

薬やサプリメントに頼る人に限って、生活習慣が乱れている場合が多いです。

薬やサプリメントは、飲めば済むので誰でも簡単にできますが、それで全てが治るのならみんな薬飲んで健康になってるはず。

本当に重要なのは、健康的な生活「習慣」を自らの力と意志で築き上げることだと思うので、
本当にミソフォニアの症状を抑えたいと思うのなら、生活習慣の見直しは必須。

  • バランスの取れた食事を心がける
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 毎日一定以上の運動や瞑想時間を取り入れる

おそらく上記のことを徹底していれば、
ミソフォニアの症状もかなりよくなると思います。

その他にも以下のような不健康な生活習慣は、
ミソフォニアの症状を悪化させます。

  • 喫煙習慣
  • 飲酒習慣

心当たりがある人は今すぐ改善していきましょう。

まとめ:ミソフォニアには薬ではない治療、対処法が効果的

以上、ミソフォニアには薬(投薬)の効果は殆どなく、
認知行動療法や生活習慣の改善の方が重要だよというお話でした。

もし上記のような対策や治療法を試しても一向に良くならない場合は、
ミソフォニアの症状と一生付き合っていくと決めて「ミソフォニアでも苦労しない環境」に身を置くことが大切です。

  • 嫌な音のしない職業や職場
  • 理解してくれる人が周りにいる環境

こういった環境は自分が行動することで、必ず手に入れることができます。

例えば、今の職場環境が辛いのなら転職をしたり、在宅ワークで働くことを考えるのもストレスをため続ける人生よりはいいと思います。

僕もそのことに気づき、今のような暮らしをしています。

ミソフォニアの症状に悩んでいる方は以下の記事を参考に、
”環境を変える行動”を起こしてみてはいかがでしょうか?

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今回は以上です。

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